生まれてから、実の両親にあまり必要とされていないと感じ育った私です。
借金返済に窮するようになって生活苦になり、更に社会からも必要とされない存在なのではないかと思っていました。
借金返済の防御バリア。
借金は返済自体も苦労するのは確かですが、私の場合は疎外感や孤立感といったネガティブなパワーを受け止められずに、ひとり傷つくたびに、防御バリアのようなものが、心の中に自然とできていたのかもしれません。
そんな防御バリアをして、傷つかないように身構えるような感じで、アルバイト先の店長に、父(養父)の家に引っ越しをするということで、通勤困難で退職する旨を伝えました。
何も期待することなく・・・
夫の思わぬ大怪我で先延ばしとなっていた引っ越し計画、シフトを管理する店長には、早めに退職を伝えておいた方が良いと思い、話したのですが。
結果、店長は困り果て頭を抱えてしまいました。
ただでさえ現在人手不足の私のアルバイト先、朝昼夕と全シフトで出勤出来る私の存在は有り難かった様子でした。「辞めないで何とか通えない?」と言って来ましたが、父(養父)の家は、今のアルバイト先からは遠過ぎて物理的に無理なのです。
私の存在を必要としてくれているアルバイト先には、有り難い気持ちでいっぱいになりました。
こんな私でも、必要としてくれているのはとても嬉しかったです。
何も期待するものはなかったとはいえ、その気持ちに背いて、辞めてしまうのは心苦しい部分でもあります。
まだ具体的に引っ越しの日時が決まっている状況ではないのですが、今年の夏の父(養父)の一回忌までには引っ越しをしたいと思っています。
予定が長引いても、その頃までには引っ越しをしますと伝えました。
店長は頭を抱えたまま、アルバイト募集をかけてみるとの答えが返って来ました。
続けて、「この事は他の誰かにも話した?」と聞いて来たので、他の方には私から徐々に伝えます、と答えると、それまでは伏せておきますと言ってくれました。
防御バリアを解除して。
従業員の方々は、つかづ離れずですが、良い方ばかりですし、こんなに引き止められると思わなかったので、私の本心も出来れば辞めたくはないのですが。
それに、慣れた職場環境から新しい職場環境に移るのは、タイミングを逃して無収入期間が長引くと、借金返済による生活苦の不安と職場に慣れるまでの不安も正直あります。
つい先日までは、理由も告げず、何気なく辞めますというのが自然かなと思っていましたが、いざ辞めるとなると、これまで私が借金返済による危機的経済状況から、精神的に辛い中でも色々と支えて下さったアルバイト先の方々には、自分の口から感謝の気持ちと共に引っ越しの事を伝えたいと思いました。
そして実際にアルバイト先を退職するその日までは、私を必要としてくれているアルバイト先に、防御バリアを解除して、恩返しの気持ちも込めて精一杯働きたいと思っています。